Blog | 2025年6月17日
川崎市の引きこもり支援|AIで未来を描いた少女の物語【武蔵新城】
学校に行けなくなった小学6年生の少女が、無料のAIツールとの出会いをきっかけに、もう一度「描くこと」を取り戻していく。川崎・武蔵新城を舞台にした、三世代の物語です。
この物語は、川崎市高津区・武蔵新城エリアで暮らす、ある家族のお話です。学校に行けなくなったお子さんと、その親御さん、そして祖父母。そこに「かわさき楽AIサポート」がそっと寄り添い、無料のAIツールをきっかけに、少女が少しずつ前を向いていく様子を描きました。AIは魔法でも特別な才能でもなく、あくまで「きっかけ」にすぎないこと。本当に大切なのは、本人の中にある力だということ。そんな思いを込めて綴ります。

プロローグ:『いいね』が怖い。フィルター越しの私と、開かないドア
桜井日菜(ひな)は、小学6年生。半年前まで、彼女はクラスの仲良しグループの中にいました。けれど、ふとした会話のすれ違いから「なんだか冷たいね」と言われたことをきっかけに、友だちとの関係はもろく崩れていきます。やがて学校に行けなくなり、自分の部屋にこもる日々が続きました。
ベッドの上で、日菜はスマホを見つめます。SNSには、出かけた先の写真や楽しそうな投稿があふれています。そこに映る自分は、フィルターで加工された「完璧な私」。本当の自分とはかけ離れた姿です。『いいね』の数に一喜一憂し、そのたびに胸が痛む。階下からは、おばあちゃんの「そろそろ起きなさい」という声が聞こえてきます。
部屋の隅には、かつて夢中になっていた絵を描くためのイーゼルと、固まってしまった絵の具のパレットが、ほこりをかぶって置かれています。絵を描くこと。それはかつて日菜の誇りであり、人に認められる喜びでもありました。けれど今は、筆を持つことすらできません。
母の美咲(みさき)は、物流センターで働きながら、娘の状況に責任を感じ、心を痛めていました。ある日、彼女は一枚のチラシを手にします。そこには「かわさき楽AIサポート」の文字。引きこもりがちなお子さんの学びや、創作による表現を、AIでそっと後押しするという内容でした。絵が好きだったけれど描けなくなった子が、AIの画像生成ツールをきっかけに、再び創作の喜びを取り戻した——そんな一文が、美咲の目に留まります。
美咲は、何も言わずに、そのチラシを娘の部屋のドアの下からそっと差し入れました。
第1章:AIとの「魔法の対話術」
最初は気にも留めなかったチラシ。けれど、日菜は少しずつ興味を持ち始めます。こっそりとそのサービス名を検索してみると、ブログに並んでいたのは、息をのむようなAI生成画像の数々でした。「宇宙を泳ぐクジラ」「駅に咲く桜」「ステンドグラスの森」。それらは、SNSの加工された写真とはまったく違う、想像力にあふれた美しさを持っていました。

母の美咲は、勇気を出して「かわさき楽AIサポート」に電話をかけました。応対したのは、代表の森武志(もり たけし)。彼は美咲の不安に静かに耳を傾け、ご自宅へ訪問することを約束します。
訪問の日、森さんは日菜にこう説明しました。「AIはね、ランプの魔人みたいなものなんです。こちらが上手に言葉でお願いすれば、その通りの願いを叶えてくれる。その『お願いの言葉』のことを、プロンプトと呼びます」。プロンプトとは、AIに「こんな絵を描いてほしい」と伝えるための指示文のことです。
「言葉を、魔法の絵に変えられるんですよ」。森さんがそう言うと、固く閉ざされていた日菜の部屋のドアが、ほんの少しだけ開きました。森さんが見せたのは「海の底の図書館、誰もいない、静かで幻想的」という言葉から生まれた一枚の絵。それは、日菜が頭の中で思い描きながら、誰にも言えなかった世界そのものでした。日菜の目から、涙がこぼれます。
森さんは、無料で使える画像生成ツール「Bing Image Creator」を紹介し、思い描いた情景を言葉にして、思い通りの絵を生み出すコツを、ていねいに教えてくれました。
第2章:私の部屋は、海底アトリエ
日菜は、AIでの画像づくりに夢中になっていきます。最初に出てきたのは、想像とは似ても似つかない不気味な絵ばかり。それでも彼女はあきらめず、言葉を少しずつ調整しながら、プロンプトの精度を上げていきました。

「月明かりの下、屋根の上に座る黒猫」「淡く光るキノコの森」。ひとつ成功するたびに、日菜の胸には、SNSの『いいね』とはまったく違う、純粋な喜びが広がっていきました。
彼女が生み出した絵は、数十枚、やがて数百枚に。パソコンの中は、自分だけのギャラリーになっていきました。日菜は、その創作の場所を「海底アトリエ」と名づけます。
元職人だった祖父の健一(けんいち)は、孫娘が一心に作業する姿に、かつて自分が木工に向き合っていたときと同じ、静かな集中を見いだします。彼は日菜の情熱に気づき、「一枚、印刷してみたらどうだ」とそっと声をかけました。
第3章:フィルターのいらない、私の世界
やがて日菜は、AIだけで完結させるのではなく、AIが生み出した背景に、自分の手描きの人物を組み合わせるスタイルを見つけ出します。顔のない小さなキャラクターや、後ろ姿の少女。そうしてAIの広大な世界に、自分の手で「人の気配」を加えていく。このハイブリッドなやり方が、彼女にはいちばんしっくりきました。

娘がふたたび絵を描き始めた姿に、母の美咲は涙を流して喜びました。その後押しを受けて、日菜は「Umi_no_Soko(海の底)」という名前で、X(旧Twitter)にアカウントを作ります。個人情報はいっさい出さず、作品だけを投稿していきました。すると、世界中から反応が届きます。それは表面的なお世辞ではなく、彼女の描く想像の世界への、心からの賞賛でした。
祖父の健一は、近所の文房具店の店主に「孫の絵を、ポストカードにできないだろうか」と相談します。自分の住む地域に作品をさらすことに、日菜は最初ためらいました。けれど最終的には承諾。武蔵新城の商店街にある「サカクラ文房具店」で、彼女のポストカードが並ぶことになりました。
第4章:武蔵新城の小さな奇跡
日菜のポストカードは、思いがけず近所で評判になります。それに気づいた商店街振興組合の理事長から、正式な依頼が舞い込みました。「この街の夏祭りのポスターと宣伝物を、デザインしてもらえないだろうか」。
現実の世界で、自分の作品が街じゅうに掲示される——同級生にも、近所の人にも、知り合いにも見られる。その想像に、日菜は強い不安に襲われ、パニックになってしまいます。
母の美咲は、こう声をかけます。「断ってもいいんだよ。理事長さんには、お母さんが謝っておくから」。一方で祖父の健一は、「これは、社会とつながる大事な機会だぞ」と背中を押しました。
第5章:三世代の絵筆、夏祭りの空に
家族の支えと、「君は一人で作るんじゃない。チームのアートディレクターなんだよ」という森さんの言葉に勇気づけられ、日菜はこの依頼を引き受けることを決めます。
このプロジェクトは、三世代がそれぞれの力を持ち寄る、家族の共同作業になりました。
- 日菜は、AI画像生成を使ってメインのビジュアルを制作
- 祖父・健一は、伝統の筆と墨で、祭りのタイトルの書を担当
- 母・美咲は、それらの要素と開催情報をまとめ、「この街の夏が、ここにある」というキャッチコピーを添えて、ひとつのデザインに仕上げる
- 祖母・トメは、温かい言葉とまなざしで、みんなを励ます
最終章:最高の武器は、学び続ける私

完成したポスターは、武蔵新城の街じゅうに貼り出されました。駅に、商店街に、町内の掲示板に。自分が生み出したものが、見慣れた街の風景に溶け込んでいく。日菜は、不思議な感覚でその光景を眺めます。
夏休みが明け、学校に戻った日菜に、かつての友だちが温かく声をかけてきました。「あの夏祭りのポスター、すごくよかったよ」。その会話は、フィルター越しの自分を演じる必要のない、自然なものでした。
夏祭りの当日、会場に現れた森さんは、日菜にこう伝えます。「君を本当に変えたのは、AIじゃない。学んで、試して、あきらめずに続けようとした、君自身の気持ちなんだ。その『学び続ける力』こそ、君の未来にとって、最高の武器なんだよ」。
ふたたび一つになった家族と、花火を見上げる日菜。もう、ひとりではありません。彼女は、澄んだ希望に満ちた目で、未来を見つめていました。海底アトリエのドアは、今、無限の可能性へと開かれています。
この物語が伝えたいこと
引きこもりや不登校のお子さんにとって、いちばん大切なのは「自分のペースで、安心して取り組めること」だと、私たちは考えています。AIの画像生成は、そのための「きっかけ」のひとつにすぎません。高価なツールを使う必要はなく、無料で始められるものから十分です。
かわさき楽AIサポートは、「AIの専門家」としてではなく、ご本人やご家族のそばに寄り添う「整理役・伴走者」として、川崎市高津区(溝の口・高津・武蔵新城・二子新地)を中心に活動しています。何を、どこから始めればいいのか分からない。そんなときこそ、まずは気軽にお話を聞かせてください。
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